電話加入権の相続について
故人が固定電話を使用していた場合、電話加入権を持っている可能性があります。電話加入権も預貯金や株式、不動産と同じように故人の財産の一つであるので、相続対象として手続きする必要があります。そこで、ここでは、そもそも電話加入権とは何なのか、電話加入権の相続について等をまとめてみました。
目次
1.電話加入権とは
電話加入権とは、NTT東日本およびNTT西日本の加入電話回線を契約するための権利のことです。昨今ではNTTの電話回線を経由しないサービスや光ファイバーが登場し、固定電話の必要性が薄れています。ところが災害時では、多くの人がスマートフォンや携帯電話から一斉に安否確認の連絡を取ろうとするため、通信が制限されます。そのため、電話がほとんど繋がらなくなってしまいます。 また、ひかり電話は停電の際には使用できません。実際、地震や豪雨などの天災の際に電話がなかなか繋がらず困った経験のある方は多いようです。
一方、固定電話の場合は、たとえ災害時に停電しても、NTTの電話基地局が稼働していれば必ず繋がります。そのため、最近、災害時のライフラインとして再び固定電話が注目されているようです。尚、電話加入権の価格は、2005年に価格改定されてから36000円(契約料に別途800円かかります)となっています。
2.電話加入権を相続するには
たとえば親が亡くなり、電話加入権を子供が相続する場合、承継手続きを行います。
承継手続きには、以下の書類が必要となります。手数料はかかりません。
①加入権等承継・改称届出書
②戸籍謄本・戸籍抄本または遺言書
③新契約者(相続人)の印鑑
電話加入権が相続の対象となることを知らなかったという方は多いのではないでしょうか。このように相続手続きが必要な財産には様々な種類があります。いざという時に残された遺族がスムーズに対応できるよう、手続きが必要となる財産をリスト化し、身内に伝えておくようにしましょう。
この記事の監修者
税理士 原 直哉(ハラ ナオヤ)
司法書士、行政書士、ファイナンシャルプランナー(FP)
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